デルメッドの開発拠点へ訪問
女性用育毛剤メーカー取材企画の第一弾は「デルメッド ヘアエッセンス」を開発・製造・販売する三省製薬株式会社(福岡県 大野城市)です。
同社は1960年創業、約60年の歴史を持つ老舗製薬会社であり、当初は「私のような者の取材を受け入れてもらえるのだろうか…」と不安もありましたが、訪問を快諾いただくことができました。
早速、航空券を手配し一路福岡へと向かいます。

私自身の評価はもちろん、口コミやネット界隈でも定評のあるデルメッド ヘアエッセンス。
その「発毛促進のメカニズム」「女性用育毛剤の開発秘話」「高品質な製品をリーズナブルに提供できる秘密」を余すことなくヒアリングしてきました。

今回取材に対応いただいたのは、製品開発部 課長 下郡洋平様です。
インタビューに加え、研究室・工場・コールセンターなど社内施設も見学させていただきました!
それでは早速、インタビューの一部始終をQ&A形式で紹介いたします。
お客様層について
20代〜80代と幅広い年代の方にお使いいただいていますが、50-60代のお客様が過半数を占めております。
初回のご購入者様だけで見ると30-40代のお客様が50%以上となり、比較的若い世代からケアを始められる方が多い印象です。
ヘアケアに関しては早すぎるということはありません。
後に詳しく解説しますが、ヘアエッセンスに配合されている育毛成分CTP*は女性ホルモンの減少により低下する「BMP*」の産生を手助けし、毛母細胞を活性化させることで育毛を促しています。
薄毛の悩みが顕著になる40代、50代以降の方はもちろんですが、「髪に元気がないな…」と感じたら、女性ホルモンの分泌が減少し始める30代の方にも薄毛予防としてご使用いただけたらと考えております。
※「CTP:6-ベンジルアミノプリン(育毛成分)」はヘアエッセンスに含まれる成分の一つで、毛母細胞にアプローチすることでしっかりとした髪へと成長させる効果が期待できます。
※Bone Morphogenic Proteinの頭文字を採ったもので、髪成長を促進する「発毛促進シグナル」のこと。
開発のきっかけ
当社では創業以来、シミ・シワ・白髪・育毛という女性のエイジングに関する悩み改善に取り組んでいます。
育毛剤の開発も長年に渡りおこなってきましたが、ヘアエッセンスの誕生は1990年に「白髪防止剤」の研究開発において約500種類の物質を検証していたことがきっかけでした。
実験を重ねる中で「CTP」という成分に育毛効果があることを偶然発見。髪の成長をつかさどる細胞に働きかけ、発毛を促進する作用があることをつきとめました。その後、育毛剤への応用をみすえ、開発がスタート。
1995年には医薬部外品の育毛有効成分として承認され、今では当社製品のみならず、多くの他社育毛剤に配合されるようになりました。
もちろん、この「CTP」はデルメッド ヘアエッセンスの有用成分として配合されています。
500種類もの成分を総当たり的に検証するという時間もコストも掛かる手法…
長年、女性の悩みを解決したいという一心で研究開発を続けてきた製薬会社だからこそ成し遂げられた開発だったのですね。
「良く効く育毛剤を作りたい!」
こだわりはこれに尽きますね。
当社では、成分の有効性を一つ一つ確認しながら開発を進めます。
また、それら成分の配合量も実験段階で効果を確認できた濃度を踏襲し、商品化しています。
贅沢な配合率は成分開発から製品の開発・製造までを一貫して行っている当社だからこその大きな強みと考えています。
成分を知り尽くした開発元がつくる育毛剤だから、高品質な製品を低価格で提供できているのではないかと思います。
成分について

※デルメッド ヘアエッセンスに含まれる成分原料サンプル

女性は加齢により、女性ホルモンの分泌量が減少します。女性ホルモンの減少により、発毛を促す「BMP」も減少することが知られており、女性の薄毛原因の一つと考えられています。
CTPは毛乳頭細胞でのBMP産生を促進する作用があります。
BMPは毛母細胞を活性化させる重要な因子であり、太く・しっかりとした髪を育む。というメカニズムですね。
CTPが育毛に効くメカニズム
①デルメッド ヘアエッセンスを頭皮に塗布することにより、頭皮にCTPが浸透。
↓
②CTPが毛乳頭細胞に作用し、BMPの産生を高める。
↓
③BMPは毛母細胞を活性化させ、毛の成長を促す。
培養ヒト毛乳頭細胞を用いた検証では、無添加状態に比べCTPを添加した場合、BMP遺伝子発現量は1.35倍に達するというデータもあります。
デルメッド ヘアエッセンスは女性172名を対象としたモニター検証も行っており、82%以上が「抜け毛が少なくなる効果」を実感、80%の方が「毛がしっかりしてくる効果」を実感したという回答結果が出ています。

一般的に女性は出産を機にホルモンバランスが崩れる傾向があります。産後に抜け毛や薄毛に悩む方が多いのはこのためです。
また、こちらのグラフが示すように50代〜は女性ホルモン減少が顕著に現れる年代と言われています。
なお、ホルモンバランスは年齢だけでなく、生活習慣にも大きな影響を受けますので、規則正しい生活とバランスの良い食事も重要な要素ですね。
新成分「いよかんチンピエキス」「トウヒエキス」の2種類を新たに配合しています。
いよかんチンピエキス
読んで字の如く、伊予柑の果皮から抽出した成分です。
毛乳頭細胞において発毛遺伝子である「FGF-7」の発現促進と、加齢と伴に喪失する毛包の幹細胞を保護する「17型コラーゲン」の発現促進により育毛ケアをサポートします。
トウヒエキス
「ビターオレンジ」の果皮(=橙皮)から抽出した成分です。
毛包のメラニン産生を促し、黒髪を保護する効果が期待できます。
こちらも実験による検証を行っており、メラニン産生が24%UPする結果を確認しています。
さらに、お客様からのお声をもとに“使用感”と“容器”にも改良を加えました。
使用感と容器を一新
・頭皮に塗布した際の液垂れを防ぐため、製剤に“とろみ”をつけました。
・ノズル先端に丸みを持たせ、頭皮への肌当たりを良くしました。
・容器形状は手にフィットするよう変更し、半透明にすることで残量も見やすくなるよう工夫しました。
製剤に“とろみ”をつける改良では、頭皮への浸透効果を落とさずに液垂れを防げるレベルの粘度に仕上げるなど、度重なる試作の末にリニューアル版製品を完成させたとお聞きしました。
・紫外線ダメージから髪を守る「マテ茶エキス」
・CTPの効果を補助する「ホップ抽出液」
・メラニンを産生し、黒髪維持が期待できる「オオムギ発酵エキスBlack」
・フケや痒みを抑える「サリチル酸」
・頭皮の炎症を抑える「グリチルリチン酸ジカリウム」
が主要な育毛・ヘアケア成分ですね。
これらの成分も検証を重ねた上で、相乗効果を期待できる組み合わせで配合されています。
デルメッド ヘアエッセンスの使用方法について
適正な使用量を守り、朝晩2回使用してください。
当社の製品は試験段階で「効果を確認できる成分量」を把握し、実際の製品にも効果が確認できる量を配合しています。
デルメッド ヘアエッセンスの場合、1.5ヶ月〜2ヶ月で使い切るくらいの使用量で効果が顕著に現れることを試験で確認しています。
実際に、塗布量に関する試験では、適切な量を塗布された方ほど高い効果が見られました。
また、少なくとも3ヶ月(2本分)はお試しいただきたいと考えています。
髪の毛が伸びる速度は1ヶ月に1cm程なので、育毛剤は数日で効果が現れるものではなく、一定期間継続使用することで「根元の立ち上がりが良くなった!」「抜け毛が減った!」など、変化を実感できるケースが多いのです。
が、やはり効果を得るためにはメーカーの推奨する量での使用がマストなのですね。
ちなみに、頭皮が吸収できる成分量には限りがあるため、過剰に塗布してもさらなる効果が期待できるわけではないようです。
また、ヘアエッセンスにより、薄毛が改善してきた場合も継続使用をお奨めするとのことでした。特に50代を超えると女性ホルモンの減少が加速するため、使用を中断すると症状が再発してしまう可能性もあるようです。
ヘアシャンプーは、髪のハリ・コシを改善することに主眼を置いた商品です。
ヘアエッセンスで発毛を促進→その髪をヘアシャンプーでケアする。というコンセプトで開発しておりますので、併用をおすすめしています。
生活リズムと食事のバランスは女性ホルモンの分泌に大きく影響します。
よく"お肌のゴールデンタイム"と言われ、美容には十分で規則正しい睡眠が必須とされますが、育毛についても同様のことが言えます。
また、食事も1日3回とり、発毛に必要な栄養をしっかり摂取することも重要です。
生活リズムと食事のバランスは女性ホルモンの分泌に大きく影響します。
よく"お肌のゴールデンタイム"と言われ、美容には十分で規則正しい睡眠が必須とされますが、育毛についても同様のことが言えます。
また、食事も1日3回とり、発毛に必要な栄養をしっかり摂取することも重要です。
1時間に及ぶインタビューにも一つ一つ丁寧に回答いただき、非常に密度の濃い取材となりました。
特に「効果」と「品質」に関しては、自社製品に対する矜持を感じました。
社内見学
当初はインタビューのみの予定でしたが、研究室や工場など敷地内の施設に興味津々な私はそれらを見学させていただけないかと打診…
特別に社内見学させていただけることになりました!
デルメッド ヘアエッセンスの開発・製造・販売に関する工程を写真と併せて紹介させていただきます。
研究開発室

オフィス棟入り口からガラス張りで中を見ることができるオープンな研究施設。
様々な成分サンプル・顕微鏡や試験管・ろ過装置などの研究機器が所狭しと置かれた光景からは同社が製薬会社であることを再認識させられました。
研究員の方々に許可をいただき、研究風景の一部を撮影させていただきました。


成分工場

続いて成分工場の見学です。
ここから先は防塵対策をしたうえで、髪の毛等の異物混入を防ぐためヘアキャップを被るなど万全を期して進みます。
工場内は温度管理が徹底され、幾つもの抽出釜が並んでいます。
窯状の容器の中に成分の原料を入れ、窒素などで圧力を加えて時間を掛けて成分を抽出します。
三省製薬では"成分メーカー"として自社成分を配合した育毛剤を処方開発・製造して他社へも成分を提供しているそうです。

梱包・発送

こうして手塩にかけ抽出した成分は佐賀県鳥栖市にある広大な化粧品の製造工場へと運ばれ、化粧品製造工程を経て容器詰め・箱詰め・検品されます。
鳥栖工場でつくられたデルメッド ヘアエッセンスは、再び本社へ送られ、お客様の元へ届けられます。
発送には住所等お客様の個人情報を扱うことになるため、本社内にセキュリティエリア(入室にはIDカードが必須)を設け、その中でラベル作成・商品梱包が行われているのです。
コールセンター

三省製薬では、本社内にコールセンターを併設しており、お客様からのご注文やお問い合わせに対応しています。
お客様との窓口となるコールセンターと開発部門・製造部門もすべて自社内にあることで、いただいた要望やご意見をいち早く製品に反映させることができる。と仰っていました。
2018/9のヘアエッセンスリニューアルもこのような体制があってこその成果だったのではないでしょうか。
本日はありがとうございました!
下郡様、本日はお忙しい中、取材・社内見学のご対応をいただきありがとうございました。
インタビュー内容・社内設備を見ていただければ、図らずとも製品づくりに対する真摯な取り組みをご理解いただけると思います。
本取材を通じて、私自身も同社製品が"ホンモノ"であることを再認識しました。
商品を選ぶ基準は人それぞれですが、「効果主義」の方には是非一度試していただきたい女性用育毛剤だと言えるでしょう。

“育毛は一日にして成らず”ということなのですね。