薄毛の悩みは20代から?

かつては薄毛といえば50代以降の悩みでしたが、今、20代でも薄毛や抜け毛に悩む女性は少なくありません。薄毛までいかなかったとしても、髪が細くなってきた、ボリュームが出にくくなってきたという悩みはよく聞きます。 実は、20代であっても薄毛になる可能性はあります。今回は「20代女性の薄毛の原因」について詳しく解説していきましょう。
20代女性の薄毛は4種類に分けられる
20代女性の薄毛の症状は、主に次の4つに分けられます。
・びまん性脱毛症
・牽引性(けんいんせい)脱毛症
・円形脱毛症
・産後脱毛症
びまん性脱毛症
髪の毛が全体的に減少し、細くなるのがびまん性脱毛症です。 女性男性型脱毛症(FAGA)とも呼ばれ全世代を通じて、薄毛の症状で最も多いのがこのタイプ。びまん性脱毛症は主に女性ホルモンの減少によって引き起こされます。女性ホルモンは加齢に伴って減少していきますが、20代女性の場合はストレスや紫外線による頭皮へのダメージ、食生活の乱れ、睡眠不足などが原因で減少しているケースが多いようです。
牽引性(けんいんせい)脱毛症
つむじや分け目が特に薄くなっている場合は牽引性(けんいんせい)脱毛症の可能性があります。これは髪の毛を常に一方向に引っ張ることにより髪が抜け、毛根にダメージを与えていることが原因です。常に同じヘアスタイルを続けている場合に起こりやすくなります。 この症状の場合は、髪の毛の分け目を変える・結ぶのをやめるなどの工夫を施すことで回復する可能性があります。
円形脱毛症
全体に薄くなるのではなく、ピンポイントに髪が抜けてしまう症状です。10円玉ぐらいの範囲で抜けることが多いため、10円はげなどと呼ばれる場合もあります。円形脱毛症の原因は過度のストレスや自己免疫疾患と言われており、ストレスの原因を取り除くことで改善し、自然に治る場合もあります。しかし、なかなか治らない場合、症状が悪化し続ける場合は皮膚科で診療を受けましょう。
産後脱毛症
出産後に一気に髪の毛が抜けてしまう症状です。その名の通り、原因は出産によるホルモンバランスの変化にあります。産後脱毛症が他と違うのは「薄毛」ではなく「妊娠中に増えた毛が抜けている」ということ。妊娠中は女性ホルモンが増加するため、知らず知らずのうちに髪の毛も増えています。出産により女性ホルモンのバランスが妊娠前の状態に戻るため、髪の量も妊娠前に戻っていきます。この過程で多くの抜け毛が発生するのが産後脱毛症の正体です。妊娠・出産に伴う自然な症状であり、通常は産後半年ぐらいで回復するため、基本的には心配ありません。しかし、産後脱毛症からびまん性脱毛症に変わっていくパターンもありますので、産後一年経っても抜け毛が多い場合は気をつけたほうがよいでしょう。
20代女性の薄毛を防ぐ対策とは?
20代女性の場合、薄毛の原因に共通点が多いため、対策も取りやすくなっています。 産後脱毛症の場合を除き、20代女性の薄毛を防ぐには生活習慣の改善が最も効果的とされています。すなわち、下記の3つです。
・食生活
・ストレス
・睡眠
食事はジャンクフードや油の多いものを避けましょう。そして、薄毛の原因となる脱毛ホルモンの働きを抑制したり、髪の材料になる栄養素を積極的に取り入れたりすることが大切です。特に20代女性の薄毛に効くのが「イソフラボン」と「亜鉛」。イソフラボンは豆腐や納豆といった大豆製品から、亜鉛は煮干やするめ、ビーフジャーキー、チーズなどから摂取することができます。
また、適度な運動を取り入れたり、発散方法を見つけ出したりといった対策でストレスを解消することが重要です。特に円形脱毛症はストレス由来のケースが非常に多いため、精神的な原因を取り除き、解消を心がけるだけで治るケースもあるようです。しかし、ストレス解消のためといって過度の飲酒やタバコを過剰摂取するのは逆効果ですので気をつけてください。
睡眠については、量と質が大切です。量については最低6時間をキープしましょう。質については、睡眠をとる時間帯がポイント。特に22時~2時の間は成長ホルモンが分泌され、髪の毛が育つ時間帯でもありますから、この時間帯はなるべく睡眠をとるように心がけてみてください。また、寝る2時間前ぐらいからパソコン・テレビ・スマホを見ないようにすることでより熟睡できるようになります。
20代女性の薄毛は治りやすい
20代女性の薄毛は一時的な症状であることが多く、正しい対策を取れば改善する可能性が非常に高いものです。薄くなったと諦めてしまわずに、その原因を突きとめ、積極的に薄毛対策に取り組んでみてください。